先進の「インテリジェント&コネクテッド」車両技術の歴史
2014-09-16
【広報資料】
先進の「インテリジェント&コネクテッド」車両技術の歴史
本広報資料(http://media.gm.com/product/public/us/en/technology/home.detail.html/content/Pages/news/us/en/2014/Sep/0907-its-history.html )は、9月7日に米国・デトロイトにて発表されたものの抄訳版です。このサイトには、下記のコンセプトカーの写真データのダウンロードや動画をご覧いただけます。
ゼネラルモーターズ(以下、GM)は、長い間、自動車が衝突しない日が来るという構想を持っていました。この背景には、「事故のない輸送を可能にし、利便性のある社会」を創ることを原理原則としています。
GMは、インテリジェント&コネクテッド運転技術の開発に関して、非常に長い歴史を持っています。
最近、「自動運転」に対し興味が高まっていますが、インテリジェント&コネクテッド自動車は、シリコン・バレーで作られた新しい概念ではありません。
GMは、数10年の間、高度な安全技術の開発をリードしてきています。また、長い間、自動車が衝突しない日の到来を思い描いてきています。
GMのCTO(最高技術責任者)、グローバルR&Dバイス・プレジデント兼GMベンチャーのプレジデントであるジョン・ロークナーは、「革新によって、私たちGMは、運転をより安全で、効率的にするインテリジェント&コネクテッド運転技術の進歩に熱心に取り組んでいます。GMの歴史上、様々なコンセプトカーや先進の量産技術により、私たちの革新の限界を広げ続けています。私たちは、それほど遠くない将来に、インテリジェント&コネクテッド運転技術が、衝突を全て防止する可能性を追い求めています」と述べています。
インテリジェント&コネクテッド運転技術の開発を発展させ、衝突しない自動車を目指すため、過去60年におよぶGMの歴史と功績(コンセプトカー、研究プロジェクトおよび導入された技術)を紹介します。
1956年: Firebird II コンセプトカー
魚雷のようなデザインにより、Firebird(ファイアーバード) IIは、確信を表現していました。このファミリーカーのコンセプトのひとつに、車道に埋め込まれた金属の電気接続部を有する将来のハイウェー(Safety Autoway)に接続可能な電子頭脳を装備することがありました。
ドライバーが、ハイウェーに進入すると同時に、自動モードに入ることの意思を示すために管制塔に無線通信することができました。ドライバーは、電気接続を備えたレーン上に合流し、「電子頭脳」に引き継がせることが可能でした。Firebird IIは、燃料補給するべき時間のようなナビゲーションや役立つ情報を表示するスクリーンを備えた初期のインフォテーメントのコンセプトがありました。また、他のドライバーと対話するか、あるいは自動車の中でテレビを見るための通信システムであり、別のスクリーンが装備されていました。テレビがカラーだったかどうかに関する言及はありません。
1959年: Cadillac Cyclone コンセプトカー
月に到着する探究がアメリカ人の心の中にあるように、Cadillac Cyclone(キャデラック サイクロン)のデザインに関する多くの着想も宇宙船からきていました。しかし、この自動車の前方をむいて車輪の前に位置した「ツイン ドーム」は、単に外観だけのためではありませんでした。それらの中には、他の車両、物体を検知することができ、音か光でドライバーに警告することができる探知ユニットを装備していました。自動ではないにしろ、Cycloneのセンサーは、1959年当時では、画期的なコンセプトした。
今日、レーン・キープ・アシストやアダプティブ・クルーズコントロール(全車速追従機能)のような運転者への支援技術は、カメラやセンサーを使い、安全性の確保に役立てています。これらの技術が進んでいくと、ドライバーの手を安全にハンドルから離すことができる自動車の実現が近づいてきます。
1996年: OnStarのデビュー
OnStar(オンスター)は、1996年に業界初の埋め込みテレマティックス・システムでした。Cadillac Deville(ドゥビル)、Seville(セビル) そしてEldorado(エルドラド)の導入時に、OnStarは、最初にエアバッグ展開通知を提供しました。これにより、もし、自動車の中のエアバッグが開いた時、OnStarは、自動車に連絡し、直接現場に支援を送ることができるようになりました。
今日、OnStarは、米国、カナダ、中国およびメキシコで700万人以上の加入者にサービスを提供しています。OnStarは、サービスを広げ、より高度な自動衝突通知を含むサービスを提供しています。これは、中からの重度の衝突の場合に、OnStarアドバイザーに警告を送り、衝撃の方向、多重衝突、転覆などのとても重要な衝突に関する情報方向を送信します。これにより、最初に救助に向かうの人に、より良い情報を提供することができます。
1998年: Buick LeSabre 自動ハイウェー研究プロジェクトおよびXP2000コンセプトカー
ドライバーの指示なしにハンドルを切って、加速し、ブレーキをかけることができる改造されたBuick LeSabre(ビュイック ルセーバー)を実証するため、何万もの高強度の磁石が米国・南カリフォルニアのハイウェー上で、7.6マイルに渡って設置されました。
同時期に、Buickは、ドライバーが道路やハンドルに注意を払わなくてすむことを可能にするため、より進んだ自動ハイウェーを使用し、目的地へ行くだけでなく、道路通行料、ガソリン代を払ったり、他のサービスを行うことができる「スマート・カード」を備えたXP2000コンセプト・カーを発表しました。
2000年: 車両衝突回避システム・プロジェクト
一連の研究用の Buick LeSabre(ビュイック ルセーバー) は、自動車を周囲の交通および環境を認知できるようにセンサーおよび機器を装備していました。それらは、潜在的な危険を検知し、ドライバーに警告すること(車両コミュニケーションの最終的な開発への大きなステップ)が可能となりました。
この時代の最も包括的な実地試験のひとつとして予告されて、改造されたLeSabreは、技術の完成度と顧客による使われ方の情報収集のため、2週間の試用期間でドライバーに貸されました。
2005年: V2VおよびV2I コンセプト テクノロジー
2005年11月、GMは自動ブレーキと結びついた車車間(V2V)技術を実証する最初の自動車メーカーとなりました。衝突が切迫していることを自動車が認識した場合、ドライバーに警戒を送りました。もし、ドライバーが反応しなければ、潜在的な多重衝突に巻き込まれることを避けるために、自動車は自動車を安全に停止することができました。
V2Vコミュニケーションは、自動車の位置、速度および方向のような基本的な情報を車両間で送受信を可能にします。車両インフラ(V2I)のコミュニケーションは、交通信号の状況、道路属性および表面条件に関する情報を共有します。それぞれの技術には、衝突事故および交通渋滞を緩和する可能性があります。
2007年:「BOSS」は、DARPA アーバン チャレンジ コンテストで勝利
GM研究所のヘッドであったチャールズ・ケタリングのニックネームからとられた「BOSS」という名の車両Chevrolet Tahoe(シボレー タホ)は、米国DARPアーバン チャレンジ コンテスト(国防総省国防高等研究事業局)主催の自動運転車の競技(目的は軍事の輸送での技術開発を加速するのを支援すること)で、見事、優勝を果たしました。
GMは、米国カーネギーメロン大学と組み、状況分析用のレーダー、レーザーおよびカメラを用いた運転のためのソフトウェアおよびコンピュータ制御を備えた、完全な自立運転自動車「BOSS」を開発しました。「BOSS」は、合流路線、一時停止標識、最高制限速度、混雑した交差点のある都市で、無人でリモート・コントロール無しで、60マイル(96.56 km)のコースを走破し、35の他チームの自動車を凌駕しました。
2010年 : Chevrolet EN-V コンセプトカー 上海万博でデビュー
パーソナル モビィリティを発展させることは、都市化と環境主義のような深刻な地球規模の問題に取り組むことに関係しています。Chevrolet EN-V(シボレー エンビー)は、2010年の上海万博でデビューしました。
EN-Vは、2030年までに、世界人口の60%が都市部に住み、公共インフラに負荷がかかるだろうという予測への解決法として構想をベースにしています。
EN-Vは、最も速いルートを見つけながら、クリーンで、安全で、効率的に移動できるコンセプトカーで、V2V技術と全地球測位システム(GPS)を組み合わせた、小さな2つの座席を有する電気自動車です。
2012年: スーパー・クルーズのメディア・デモンストレーション
2012年の春、GMは、スーパー・クルーズ(数年間、静かに開発していた自動運転技術)を発表しました。GMはメディアのグループに対し、米国ミルフォード試験場で実証し始めました。
スーパー・クルーズは、特定の走行条件下で、手放し車線追従、ブレーキおよび速度制御を含めて、ハイウェー運転の手助けをすることが可能です。このシステムは、のろのろ運転の交通渋滞、あるいは、長距離移動でも、高速道路上でのドライバーを助けるために設計されています。
キャデラックのスーパー・クルーズ技術は、運転経験を増強するために、カメラ、レーダー、GPSを含む様々なシームレスに統合されたセンサーおよび地図データを使用します。
2012年: GM 米国運輸省のV2V 安全パイロット研究プロジェクトに参加
GMは、1年間の実社会での試験のために8台の特装車を提供することにより、V2VおよびV2I通信技術開発の重大な過程を推進する支援しました。
V2V通信を装備したビュイックおよびキャデラックの車両は、米国運輸省のコネクテッド ビークル 安全パイロット・モデル展開プログラムに参加する乗用車、商用トラック類のフリート車両の一部でした。
GMが提供したV2V自動車は、他の自動車から情報を送受信でき、衝突の可能性が検知された時、ドライバーを警告する量産可能な総合システムでした。プログラムのV2Iについては、73レーンマイルのアナーバー(ミシガン)車道には、29の路側設備の装置が導入されました。
2013年: センサー・フュージョンは、新型Cadillacでデビュー
2012年に、新型キャデラックを導入した際、GMはラグジュアリー・ブランドの歴史上、最も技術的に高度な市販車を導入しました。
車両は、ドライバー・アシスト・パッケージを提供し、センサー・フュージョンに支援されたアクティブ・セーフティ技術の高度な組み合わせで、路上の危険を警告し衝突回避の支援することができる、広範囲の検知技術、ポジショニング技術の統合を可能にします。
このシステムが、レーダー、カメラおよび超音波センサーを使用することで、以下を含む高度な安全機能を可能にします。
- リア・オートマチック・ブレーキング(衝突被害軽減ブレーキ(後退))
- アダプティブ・クルーズ・コントロール(全車速追従機能)
- ブレーキ・アシスト
- フォーワード・コリジョン・アラート(前方衝突事前警告機能)
- オート・コリジョン・プレパレーション(衝突事前対応ブレーキ)
このセンサー・フュージョン・システムは、将来の自動運転技術の開発における要素技術です。これにより、360度の衝突危険検知および高度なドライバー・アシストを提供するため、多くの情報を処理する将来のアクティブ・セーフティ・システムが可能となります。
2014年: Chevrolet EN-V 2.0 コンセプトカー
革新的で自動化された4輪のゼロエミッション電気自動車コンセプトとして、Chevrolet EN-V(シボレー エンビー) 2.0は、渋滞と大気汚染の削減により持続可能な運輸・交通に寄与することを目指しました。この自動車は、低速エリアでの安全な自律走行のため、センサー、ライダー(LIDAR)、V2V、GPSの技術の組み合わせを使用します。
今年の6月に、GMは、中国・天津エコシティの中で、2週間自動車の非自律走行バージョンを実証しました。自動車は、一回の充電で、約25マイル(約40.23 km)走行することができます。また、2台のEN-V 2.0が、典型的な自動車の駐車場所に停めることができます。
次期スーパー・クルーズは、2017年のキャデラックの新しいモデルに導入
スーパー・クルーズは、新型キャデラックに初めて導入される予定です。
GMは、2017年のキャデラックCTSにV2V技術を導入
GMは、2017年のキャデラックCTSにV2V技術を導入予定であると発表しました。V2V技術は、ドライバーの視線の外にある交通状況をドライバーに通知する新しいタイプのドライバー・アシスト適用を可能にします。例えば、潜在的な応用としては、不意な激しいブレーキ、ブラックアイスや危険な穴のような危機的な道路事情に遭遇するということを、前方車両より先に検知することができます。より多くの車両やインフラに、この技術が普及していくとともに、衝突回避を支援するためのアクティブ・セーフティを、より充実させることが可能です。