GM、完全電動化の未来に備え、新開発EV用モーターを発表
GMの駆動系ソフトウェアとともに自社で設計・開発
本プレス・リリースは、2021年9月21日に米国で発表された英語版プレス・リリース(https://media.gm.com/media/us/en/gm/home.detail.html/content/Pages/news/us/en/2021/sep/0921-ultium-drive.html)の抄訳版です。詳しくは、英文プレス・リリースをご覧ください。
ミシガン州マキノー島発– ゼネラルモーターズ(GM)マーク・ロイス社長は、ミシガン州で開催されたマキノー・ポリシー・カンファレンス2021において、「アルティウム」バッテリー搭載EVを駆動する、3種類の新型モーターを開発したと発表しました。
GMが設計した180kWの前輪駆動用モーター、255kWの後輪・前輪駆動用モーター、62kWの全輪駆動用アシストモーターは、「アルティウム ドライブ」を構成する重要な要素です。3種類のモーターは、「アルティウム」バッテリー搭載のEVで最高レベルの性能を発揮できるよう社内で調整され、共通の設計思想に基づき、同じ生産設備や製造戦略のもと、拡張可能な製品群として構築されました。
マーク・ロイス社長は、デトロイト地域商工会議所主催の会議で、「GMの20年にわたる電気駆動システムの開発と、100年以上に及ぶ量産車製造におけるエンジニアリングが、従来の自動車からEVへの迅速な転換を可能にしています。この領域におけるハードウェアとソフトウェアの両方にわたる垂直統合を実現したおかげで、我々は自分の道を自分たちで切り拓き、競合他社に対して有利なポジションを獲得することができます」と述べています。
180kWと255kWのユニットは、重希土類材(レアアース)の使用を最小限に抑えることを目的に設計された永久磁石モーターで、62kWのユニットは誘導モーターです。すべてのユニットが、優れたトルクと出力密度を生み出し、パフォーマンスカーから作業用ピックアップトラックまで、幅広い車種に搭載することができます。
1台のEV車両には、最大3基もの電動モーターが搭載可能で、2022年の「GMC ハマー EV」では、255kWモーターを3基搭載し、GMの推定出力で1,000馬力を発揮するモデルが登場します※1。
「アルティウム ドライブ」向けソフトウェア開発について
GMのエンジニアは、「アルティウム ドライブ」のモーターコントローラー用ソフトウェアも併せて開発し、最小限のコンポーネントでさまざまなタイプの車種のパワートレインニーズに対応していきます。これらのエンジニアたちは、ミシガン州ウォーレンのグローバル・テクニカル・センターとポンティアックのグローバル・プロパルジョン・システムズおよび、ミルフォード・プルービング・グラウンドに在籍し、総勢11,000人近いGM製品開発チームのメンバーとして、ソフトウェア開発に従事しています。ソフトウェアがGMの全車電動化へ向けた未来へのビジョンの重要な柱になる中、こうした開発エンジニアの数はさらに補強される予定です。
開発チームは、コンピューターを使ったバーチャルエンジニアリングを駆使して、迅速、安全、低コストで作業を行うと同時に、車両制御の改善を実現しました。人工知能(AI)とマシン・ラーニングを用いて3つのモーターシステムのトルクを最も効率的に配分し、「GMC ハマー EV」では、オフロードで傑出した性能を発揮すると同時に、舗装路でも快適な運転を可能にします。
GMのEVモーター用ソフトウェアはさまざまなアプリケーションに再利用が可能なため、全車種のラインアップに必要な電力を供給するのに十分な汎用性を備え、迅速な市場投入と将来的なEV拡大の基盤となります。
またGMでは、モーターを駆動するためにバッテリーのDC電圧をAC電圧に変換するパワー・インバーター・モジュール(インバーター)など、主要なパワー・エレクトロニクス・コンポーネントのソフトウェアの開発も行っています。「GMC ハマー EV」における「Watts to Freedom モード※2」で、0-60mph加速約3秒(GMの推定)は、GMの培ってきた電動ソフトウェアのノウハウと、モーター制御、パワー・エレクトロニクス、そしてモーター設計・開発における優れた知見の結晶といえます。
インバーター、アクセサリー・パワー・モジュール、オンボード・チャージング・モジュールなどの他のパワー・エレクトロニクスは、GMの現行EVではドライブユニットの外側に配置されていますが、「アルティウム」搭載車両では「アルティウム ドライブ」ユニットに直接統合されるため、コスト節減と生産性の向上に寄与します。
パワー・エレクトロニクスの中のいくつかは、質量及び容積を現行のGMの同等品と比較して50%削減しながら、能力は25%も高めることが可能となります。
なおGMの「アルティウム ドライブ」ユニットに搭載される新型EVモーターとパワー・エレクトロニクスは2021年後半に「GMC ハマー EV」の2022年モデルとしてデビューする予定です。
※1 エディション1や3Xモデルなどの一部の車種
※2 エディション1や3Xモデルなどの一部の車種に搭載、安全機構や情報についてはマニュアルをご参照ください
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